オフィス移転をする際、移転前よりもランニングコストがかかるようになった、従業員から不満が出てしまったなどの失敗は起きがちです。そのような事態を避けるには、オフィス移転の理由を明確化することが重要です。
今回は、オフィス移転の理由を明確にする重要性と主な移転理由について紹介します。
この記事の内容
移転理由が移転先選びの「軸」になる
オフィス移転の理由はさまざまです。移転理由が明確であれば、オフィスを選ぶ基準や方針がはっきりするため、移転前に必ず確認しておきましょう。
また、理由を明確化する際には、その根拠も必要です。「広いオフィスへ移転したいから」と言う理由ひとつをとっても、「収納スペースが確保できず私物が床に散乱している」「動線が悪く不満の声が出ている」など、事実をもとに根拠を掘り下げる必要があります。
これが不十分だと、移転前よりも高くなった賃料や電気代に見合うほどの業務効率化ができなかったなど、費用対効果が得られないことがあるためです。
移転後にオフィス改装やレイアウト変更を繰り返すと余分な費用や時間がかかるだけでなく、従業員のストレスになってしまいます。
また、この根拠となる事実は、多くが企業課題につながります。例えば、私物が床に散乱して動線が悪くなっている場合は生産性に悪影響を与えるでしょう。従業員の通勤時間が長い場合は、交通費の支給による経費圧迫やエンゲージメントの低下が起こっているおそれがあります。
このため、移転理由に優先順位をつけることも重要です。どんな企業課題を優先的に解決したいのか、最も防ぎたい事態は何かまで深掘りして考えましょう。この要素が比較検討する際の軸となります。移転後の納得度や満足度も向上するでしょう。
オフィス移転の主な理由5つ
オフィス移転の主な理由を5つ紹介します。
以下に挙げるよくある理由から、どんな企業課題が見えるかについても解説しましょう。
人員が増えたため
人員増加によって、オフィス移転を考える企業は多いです。
業績が向上し従業員が増えると、オフィスが手狭になります。また、備品や書類の保管場所なども必要になるでしょう。従業員は、限られた場所で作業しなければならず、窮屈に感じてしまうかもしれません。
新卒採用や中途採用などを積極的に行っている企業は、年間をとおして従業員が増えていくことが考えられます。従業員数に対して十分なスペースを確保できないと、生産性の低下を招くことにもつながります。人員増加のタイミングでオフィス移転を考えると良いでしょう。
利便性の良い場所に移動するため
利便性の良さを考慮して、オフィス移転を検討する企業もあります。取引先や顧客の近くにオフィスがあると、ビジネス上有利です。ターゲット層の多いエリアに移転すれば、営業効率も上がるでしょう。
例えば、IT関連の企業は、情報感度の高い渋谷への移転を検討する場合があります。渋谷は、若者が多くトレンドを追うのにも適しています。また、「信用力のあるエリア」を把握しておくことも重要でしょう。一等地に建てることで、企業価値の向上やブランドイメージが良くなる効果が得られることがあります。
一方、立地が駅から遠くアクセスが悪かったり、客先から遠かったりすると、コミュニケーション機会の損失や営業効率の低下、通勤時間の増大につながります。
このような状況が続くと、交通費による経費圧迫や生産性の低下、従業員エンゲージメントに悪影響を及ぼすおそれがあります。
労働環境の改善のため
コミュニケーションが不足している、生産性が低い、情報管理の精度が低いなどの企業課題がある場合、オフィス改革が有効です。その際にオフィス移転が必要になるケースもあります。
オフィス改革を考える際は、企業課題に応じて、以下のような制度の導入を検討します。
- テレワーク(在宅勤務)
- フリーアドレスやABW
- ペーパーレス化
このような工夫を取り入れるには、オフィスデザインやレイアウトの変更が必要です。特に、テレワークや在宅勤務、フリーアドレスを導入すると、必要なオフィススペースが変わります。レイアウトの変更や新しいオフィススペースの追加も検討できるでしょう。
新しいオフィススペースとしては、個室ブースやリフレッシュスペース、カフェなどがあります。主な目的と取り入れると良いスペースの例は以下のようになります。
主な目的 | オフィススペース |
生産性の向上、音漏れ対策 | 個人ブース、集中スペース |
メンタルヘルス対策 | リフレッシュスペース、仮眠スペース |
コミュニケーション機械の創出 | ミーティングスペース、カフェ |
優秀な人材を確保するため
人材不足が深刻な企業では、優秀な人材の確保を常に課題として上げています。企業のイメージアップを図り、オフィス移転をする企業もあるでしょう。
通勤利便性の悪さは、就職を断念するきっかけにもなります。その点、交通アクセスの良い場所なら、人材も集まりやすいはずです。
また、オフィスが暗い印象だったり、古い建物だったりすると、就職先の選択肢から外れてしまう場合があります。入社しても、オフィス環境が悪く働きにくいために、転職を希望する従業員がでてくるかもしれません。これらの理由から、魅力的なオフィスに移転することで、早期離職も防げるでしょう。
経費削減のため
業績が悪化した場合などは、より低価格のオフィスに移転することで、毎月の固定費を削減できます。固定費の中で最も大きな割合を占めるのは、オフィスの家賃であるため、コストの見直しを図ることができるでしょう。
家賃以外にも、光熱費や通信費、消耗品を買うための費用などもかさみます。その場合、企業が得られる利益が減ってしまいます。大きくコストカットしたいときは、家賃が妥当か考えてみると良いでしょう。
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まとめ
オフィス移転の理由は、人員増加や利便性の向上、労働環境の改善や優秀な人材を確保するためなど、さまざまです。
もし移転理由を明確にせず、オフィス移転を進めてしまうと、移転後に後悔してしまうかもしれません。そうならないためにも、オフィス移転の理由に優先順位をつけながら、移転先のオフィスを検討してください。