お見積もりはこちらからどうぞ

会社の移転で忘れてはいけない官公庁と役所への10の手続き

あなたの会社が移転したときに必ず行わなければいけないのが官公庁と役所への届け出などの諸手続きです。

これをうっかり忘れてしまうと正しく納税されなかったり、年金や健康保険の処理ができなかったりと本当に大変なことになります。さらに、問題が大きくなればリカバリーするまでの時間と労力がものすごくかかります。これはあなたの人的なコストが大きく失われることを意味します。

そうならないためにも、事前にどのような手続きが必要になるのか知って、しっかりと準備しておきましょう。

ここでは東京都内にある法人を想定して必要な手続きをまとめました。あなたの会社移転の参考にしてください。

忘れてはいけない官公庁と役所への10の手続き

法務局

法務局(Legal affairs bureau)

会社を移転する場合、法務局へ変更内容を届け出る必要があります。そのときに本店の移転場所が同一の管轄区域か、管轄区域外かによって、提出する書類や期限、費用も変わってきます。

参考:法務局ホームページ 『商業・法人登記申請手続』より

 

本店移転登記申請(同一管轄区域)

  • 窓口・・・本店の所在地を管轄する法務局
  • 期日・・・移転日から2週間以内
  • 必要書類・・・本店移転登記申請書、株主総会議事録または取締役会議事録
  • 備考・・・登録免許税3万円が必要

申請書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
法務局ホームページ 『本店移転登記申請書(管轄登記所内移転)』

 

本店移転登記申請(管轄区域外)

  • 窓口・・・旧所在地の法務局と新所在地の法務局
  • 期日・・・移転日から2週間以内
  • 必要書類・・・本店移転登記申請書(2部)、株主総会議事録または取締役会議事録
  • 備考・・・登録免許税6万円が必要(申請書2部のため)

申請書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
法務局ホームページ 『本店移転登記申請書(管轄登記所外移転)』

 

支店移転登記申請

支店移転の場合、本店所在地のほか、旧支店所在地、新支店所在地においてもその旨を申請しなければいけません。

  • 窓口・・・本店と同一管轄の支店をその管轄内で移転した場合は本店所在地管轄の法務局。それ以外は本店所在地の法務局と旧・新支店所在地の法務局
  • 期日・・・本店所在地の法務局には2週間以内。旧支店の所在地は移転日から3週間以内、新支店の所在地は4週間以内
  • 必要書類・・・支店移転登記申請書、取締役の過半数の一致または取締役会の支店移転に関する決議をした議事録
  • 備考・・・本店と同一管轄の支店をその管轄内で移転する場合は登録免許税3万円が必要。それ以外は本店所在地の法務局へ登録免許税3万円と支店所在地の法務局へ登録免許税9千円が必要。ほか登記手数料が必要

申請書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
法務局ホームページ 『本支店一括登記申請書(支店移転)』

 

登記事項証明書と登記簿謄本について

「登記事項証明書」と「登記簿謄本」、何が違うのかあなたは迷いませんか?

必要な書類を調べていくと「登記事項証明書」になっているところと「登記簿謄本」になっているところがあり、どちらが正しいのか混乱しますよね。

じつは、法務局は登記事務をコンピューターで処理しているところと紙で処理(保管)しているところの二つに分けられます。このうち、コンピューター処理の法務局で発行される証明書を「登記事項証明書」、紙処理の法務局で発行される証明書を「登記簿謄本」と呼んでいます。つまり、どちらも同じものなのです。古い情報サイトや書類では以前からの呼称の「登記簿謄本」と記されたものもありますが、これらも結局は同じものになります。

*この記事では登記事項証明書に統一しています。

 

税務署

税申告(Tax return)

事業税、納税地などの変更移動届

  • 窓口・・・新・旧所在地の所轄税務署
  • 期日・・・移転後、登記事項証明書の手続きをしてからすみやかに
  • 必要書類・・・移転手続き完了後の登記事項証明書、定款、事業年度変更の事実が確認できれば株主総会議事録等でも可

届出書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
国税庁ホームページ 『異動届出書(事業年度の変更、納税地の移動などの手続き)』

 

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届

  • 窓口・・・旧所在地の所轄税務署
  • 期日・・・移転日から一か月以内
  • 必要書類・・・登録事項証明書または登記する事項によっては変更の事実を証明できる書類の写し

届出書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
国税庁ホームページ 『給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書』

 

都道府県税事務所

tax-return-1368168_640

税務署だけでなく都道府県税事務所にも異動届の提出が必要になりますので忘れずに提出しましょう。

異動届出書

  • 窓口・・・新・旧所在地のどちらかの都道府県事務所
  • 期日・・・移転後、すみやかに
  • 必要書類・・・登記事項証明書の写し

届出書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
東京都主税局ホームページ 『異動届出書(事務所等の移転があった場合)』

*東京都への提出の場合、異動届出書その2(都税事務所・支所提出用)のみです。

 

年金事務所

適用事業所所在地・名称変更(訂正)届

  • 窓口・・・旧所在地を管轄する年金事務所
  • 期日・・・事実発生から5日以内
  • 必要書類・・・登録事項証明書や移転先建物の賃貸借契約書の写しなど、移転先の住所が確認できる書類

届出書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
日本年金機構ホームページ 『健康保険・厚生年金保険 適用事業所名称/所在地変更(訂正)届)』

 

労働基準監督署

労働基準監督署(Labor Standards Inspection Office)

労働保険名称・所在地等変更届

  • 窓口・・・所轄監督署。管轄外への移転の場合は新所轄監督署、県外への移転は旧所轄監督署へ廃止届を提出し、新所轄監督署へ成立届を提出する
  • 期日・・・事実として発生した日の翌日から起算して10日以内
  • 必要書類・・・労働保険名称・所在地等変更届

変更届はこちらからダウンロードできます
↓↓↓
労働保険名称、所在地変更(様式第2号)PDF

 

労働基準法に関する適用報告

労働基準法の適用事業となったときに所轄労働基準監督署へ報告する必要があります。

  • 窓口・・・新所轄監督署(新規提出)
  • 期日・・・労働基準法の適用事業となったときに遅滞なく
  • 必要書類・・・適用事業報告

報告様式はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
東京労働局ホームページ『適用事業報告』

 

安全管理者選任報告

職場での労働者の安全と健康を確保するために事業場の規模によって安全管理者、衛生管理者や産業医等を選任するよう、「安全衛生法」で定められています。

  • 窓口・・・新所轄監督署(新規提出)
  • 期日・・・選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄の労働基準監督署へ報告
  • 必要書類・・・総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告様式

報告様式はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
厚生労働省ホームページ 『総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告様式』

 

職業安定所

雇用保険事業主事業所各種変更届

  • 窓口・・・新所在地を管轄する職業安定所
  • 期日・・・変更のあった日から10日以内
  • 必要書類・・・雇用保険事業主事業所各種変更届、適用事業所台帳、登記事項証明書など変更の事実が確認できる書類、労働保険名称の写し、所在地等変更届の写し

変更届はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
ハローワークインターネットサービス『雇用保険事業主事業所各種変更届』

 

消防署

fire-department-238315_640

「消防法」により多数の人が出入、勤務、居住する防火対象物において防火管理者を定める必要があります。

防火管理者選任届

  • 窓口・・・新所轄消防署予防課
  • 期日・・・移転後、遅滞なく
  • 必要書類・・・防火管理者選任届(2部)

届出書はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
東京消防庁ホームページ 『防火・防災管理者選任(解任)届出書』

 

警察署

police-station-3279881_640

社用車・営業車を保有している場合、当該車両について車庫証明を取得し、所轄の運輸支局で登録変更をしなければなりません。リースの場合はリース会社に相談しましょう。

車庫証明申請

  • 窓口・・・保管場所を管轄する警察署
  • 期日・・・移転後すみやかに
  • 必要書類・・・自動車保管場所証明書、保管場所標章交付申請書、保管場所使用承諾証明書(保管場所所有者が自社以外の場合)、地図(所在図と配置図)

申請に必要な書類はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
自動車保管場所証明申請書

保管場所標章交付申請書

保管場所の所在図・配置図

保管場所使用承諾証明書

 

運輸支局

運輸局(Transportation Bureau)

警察署で申請・取得した車庫証明を持って、管轄の運輸支局で当該車両の移転登録(住所変更)を行います。

移転登録(住所変更)

  • 窓口・・・移転先住所を管轄とする運輸支局
  • 期日・・・住所変更後、15日以内
  • 必要書類・・・車検証、車庫証明書(取得から一か月以内のもの)、手数料納付書、申請書(1号様式)、自動車税・自動車取得税申告書、委任状、印鑑証明書、ナンバー変更を必要とする場合は当該車両など

必要な書類はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
国土交通省ホームページ 『手数料納付書』

国土交通省ホームページ 『OCR申請書(1号様式)』

国土交通省ホームページ 『(自動車登録に関する)委任状』

*自動車税・自動車取得税申告書は運輸支局に隣接する税事務所でもらえ、申告もそちらで行います。

 

郵便局

mailbox-22149_640

転居届

転居届を提出しておくと、1年間、旧住所宛ての郵便物を新住所に転送してもらえます。

  • 窓口・・・最寄りの郵便局(どこでも可)
  • 期日・・・移転することが決まりしだい、すぐに
  • 必要書類・・・郵便局窓口へ行く人の社員証や各種健康保険証など、会社との関係がわかるもの。転居届には代表者の氏名の記入と押印が必要

手続きはインターネットからでも行えます。
↓↓↓
郵便局ホームページ インターネットでの転居届のお申込み

 

まとめ

いかがでしたか?

これらが、あなたの会社が移転したときに必ず行わなければいけない、官公庁と役所への届け出など10の手続きです。ついうっかりで手続きを忘れると問題が起きたときの対応にものすごいエネルギーを必要とします。

そうならないように早めの準備をしておきましょう。