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オフィス移転や事務所移転で失敗しないために見るポイントとは?

オフィス引越し

新しいオフィス、事務所への移転は、必ず会社の担当者が中心になって移転の手配や、業者とのやり取りをまとめておこないます。

しかしオフィスや事務所移転をする上では、業務効率の改善やモチベーションのアップにつながるか?など、従業員の満足度も考えなくてはいけません。

幅広い役割を担う担当者の方に、社長をはじめとした従業員全員が納得する、失敗しない事務所選びの注意点をご紹介します。

事務所の目的を明確にする!

的確な事務所選びをするには、事務所移転の目的を明確にすることが大切です。ここでは、目的別の選び方を紹介します。

ランニングコストの削減が目的

現在のオフィスの家賃が高すぎて利益を圧迫している、固定費がかかりすぎるなど、ランニングコストの削減を目的とした移転もあります。ランニングコストを削減するにあたり、人件費削減の次に削減効果が大きいのがオフィスの家賃です。

この場合、オフィスの賃料を下げることが最優先事項であるため、ビルの築年数が古い、会議室が少ないといったことに気を取られてはいけません。

コスト削減をする背景には、キャッシュにゆとりがなくなっているということです。オフィス移転には多大なるコストがかかるため、そのコストを負担できるのかどうかも考えなければなりません。

規模にもよりますが、賃料の差額を考えれば、移転の際に発生した費用が1,000万円ほどの場合、2年、3年で元が取れます。200万~300万円ほどの小規模な引っ越しであれば、1年間で元がとれるケースもあるのです。

移転費用をどのように捻出するか、その穴をどのように埋めるかなども同時に考えておきましょう。

小さなオフィスからの移転するのが目的

オフィスの引越しでやることリスト!移転の流れを把握しておこう

新規プロジェクトの開始や、従業員の欠員補充などで増員が見込まれると、現在のオフィスが手狭になる可能性があります。そうなると、広いオフィスへの移転を検討することになるでしょう。実際に業務拡大により、広い事務所へ移転したというケースも多くあります。

人数に対して狭いオフィスだと、十分な動線を確保できなかったり、物と人が混在したりして、働きやすい環境だとはいえません。従業員が働きやすい環境を守るためにも、適切なスペースを取りながら家具や従業員を配置しましょう。

従業員により働きやすい環境を提供することが目的

従業員にとって働きやすい環境を用意することも、会社経営をしていく上で重要な仕事です。効率良く仕事をしてもらうには、従業員一人ひとりの能力やスキル以外にも、オフィスや使用する家具などの働く環境の整備が欠かせません、

従業員の働きやすさを優先する場合、新しいオフィスや事務所を探すときに直接不動産会社へ行くのではなく、希望に合う物件をインターネットで検索して、目星をつけてから不動産会社に連絡するのがおすすめです。

オフィスや事務所の物件は、社長や上司からの要望を基準に探す人が多いでしょう。しかし、経営層からの意見だけでは、従業員の満足度はアップしません。逆に、意見を取り入れてもらえなかったとして反発心を生むおそれもあります。

オフィスや事務所の物件を探す際は、できるだけ従業員にとって交通の便が良いことや、駅から近く通いやすいことなど、条件を考えて調べましょう。従業員の人数が少ない場合は、全員の希望を聞き、平等に希望が叶うような物件を探すことが大切です。

通勤は、テレワークをしない限り毎日往復で発生するものなので、通いやすさは長く働いてもらうための必須条件ともいえます。従業員全員にとって通いやすい場所にオフィスを構えることで、長く勤めてもらえる可能性も高まるのです。

新オフィスの選定と契約条件の確認

新しいオフィスを決めるためには、不動産会社に出向くことが必要ですが、その前に注意すべきポイントについて紹介します。

賃料

新しいオフィスを選ぶにあたって重要なのは賃料です。毎月支払う費用なので、きちんと納得のいく金額かどうかも確認しましょう。

賃料は、同じビルであっても、景気や移転時期によっては坪単価が5,000円以上変動する場合があります。お得な時期に契約できるように、景気の動向などを見極めることも大切です。

また、賃料や共益費だけではなく、長期的にかかる費用のことも忘れてはいけません。賃貸・共益費の交渉をするなら、入居時だけでなく、退去時にかかる費用など、トータルでかかるコストを考慮してから交渉しましょう。

入居時や退去時にかかる無駄な経費を削減するためにも、賃貸借契約を締結する前に確認して、場合によっては入居条件として交渉するのも良いかもしれません。

広さ

広さも物件探しで重視したい項目のひとつです。オフィス移転の目的や従業員の人数によって、転居先の広さを決めましょう。どんな家具やオフィス機器を置きたいかも検討しなければなりません。

一般的には、従業員ひとりあたりに必要なスペースは2~4坪が目安となっています。

しかし、企業によっては、会議室を広くしたい、フリーアドレスのオフィスにしたい、オフィス内の動線をこれまでよりも広めに確保したいなど、さまざまな計画があるでしょう。そのため、計画に応じて決めるのがおすすめです。

自社に適した広さの物件を決めるためには、事前に計画をしっかり立て、すべての物と人を配置するのに必要なフロア面積を概算しておきましょう。図面を入手して、おおよその部屋の配置をイメージしておくことも大切です。

レイアウト

レイアウトは、動線の良いオフィスをつくるためにも、しっかり検討することが必要です。オフィスのレイアウト業者を指定される場合もあるので、自由に選ぶことができるのかどうか前もって確認しておきましょう。

また物件によっては、実際に内覧へ行ったときに、図面で見たときと印象が異なる場合もあります。例えば、柱が空間の真ん中に立っている、壁から少しだけ離れた位置に柱が複数あるなど、思っていた内装とは違っていることも多いです。

柱の位置が悪いと、空間の一部にデッドスペースができてしまう可能性が高いので、狭く感じてしまうおそれもあります。早めに内見に行って柱の位置や部屋の形などを見ておくことが大切です。

使用電気量を確認する

現在のオフィスに、検証環境などの研究室があったり、PCなどの機器を大量に使用している事務所があったりする場合は、電源容量を確認しておくことも大切です。

ビル全体で使用できる電気は、最大使用量が定められているため、各フロアで使える電気の量にも制限がかかっています。今のオフィスで使用している電気容量を移転先のフロアで確保できなくなると、移転することすら難しくなります。

問い合わせで注意するべきこと

ネットでいくつかピックアップしたら、次はその物件を取り扱っている不動産会社に連絡を入れます。

目安としては5件ほどに物件を絞り、取扱不動産会社へ確認してください。

それぞれの物件を取り扱う不動産会社が違うようでしたら、まずは、一番お気に入りの物件を紹介している不動産会社へ連絡します。

また、はじめから5社すべてに問い合わせを入れる必要もありません。まずは下記内容を担当者に伝えることをオススメします。

ピックアップした物件に興味があること

紹介している物件は入居可能か?

入居可能日はいつか?

内見はできるか?

解約予告の期間

ひととおりの内容を伝えた上で、担当者と打ち合わせの日程を決めましょう。

他の不動産会社も2社ほど選び、同様に打ち合わせの段取りをつけます。

実は、オフィスや事務所を担当する仲介不動産会社の大半は、ほとんどの物件を紹介できるのです。打ち合わせする不動産会社が多すぎると、メールのやり取りだけでも時間を費やしてしまいます。通常の業務をおこないながら物件を探すとなれば、3社以下に絞ることをオススメします。

検討中のオフィスや事務所の内見時に注意したいこと

検討中のオフィスや事務所の内見時に注意したいことについて、チェックリストとしてまとめました。

駅からの距離

駅から徒歩5分。と記載されていても1分80mで歩いた場合の仮定した時間です。信号や踏切などは考慮されていないので、実際に歩いてみることが大切です。

エントランス

エントランスは会社の顔です。共有部分の管理がしっかりとされているのかをチェックしましょう。

トイレ

チェック忘れが多いトイレ。女性の方も一緒に内見ができるならそれがオススメです。

外観と内観

ネットに掲載されている写真ではどの物件も綺麗に見えます。見た目も大切です。

管理会社

事務所が入っているビルをしっかりと管理し清潔に保っているか?管理室があるか?のチェックしましょう。

ほかの入居テナント

ほかのフロアにどんな会社が入っているのかチェックが必要で、どんな来客が来ているのかをチェックし雰囲気を確認しましょう。

特に1階のテナントはそのビルの印象を左右するともいわれているため、しっかりチェックしておくことが大切です。

電波状況・通信可能キャリア

ビジネスでは常に通信環境を整えておく必要があるため、電話やインターネット回線も引っ越しの手配をしなければなりません。しかし、移転先のビルに現在使用しているインターネット回線の引っ越しが可能かどうかは、引っ越すまでわからないケースもあります。

まれに、ビルのMDF(電話や光回線を引き込むためのビルの主配線板)に新規回線が移設できないという理由で、ネット回線の引っ越しが不可能なケースもあります。インターネット回線や電話回線が整っていないと業務をスムーズに進められなくなるので、確認しておきましょう。

まとめ

オフィスや事務所移転の担当者もしくは責任者に任命されたら、会社全体のことを考えながら、荷造りや移転先の内見など、通常業務に加えとても忙しくなります。

業者とのやり取りの他に、上司、従業員の要望をまとめ、モチベーションが上がるような物件を探さなければなりません。

しかし、オフィス移転や事務所移転は滅多にできない貴重な経験です。

ぜひ会社の業績アップのために、従業員も満足する失敗しないオフィスや事務所選びをしましょう。