大規模オフィスだと引越しは大変で、移転作業に多くの時間がかかってきます。
社員数が多ければ多いほど、移転に対する業務効率の向上や社内連絡をどうしておくかといった戦略が重要です。
無駄な作業時間を削減に繋がる事前準備をご紹介します。
この記事の内容
事前準備が大切!シミュレーションをしておくだけで作業時間が短縮できる?
事務所移転をする際には、移転担当者一人あたり約320時間という膨大な時間と労力が必要です。
具体的にどのようなオフィス移転のスケジュールが組めるかを6ケ月期間でシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションすることによって、どのタイミングで何を行い、いつ完了させるかをきちんと定めることが大切です。
オフィス移転のスケジュールは、移転日がゴールではなく、旧オフィスを無事に引き渡し、解約になったところで完了になるということを考慮しなければなりません。
物件の選定やレイアウトなど良いものを追求するあまり時間を費やしてしてしまいがちですが、しっかりと予定を立て納期が決まっていることで先延ばしになることを防ぐことができます。
6ヶ月のうち最初の1ヶ月目に旧オフィスの解約予告を済ませておきましょう。
解約予告は6ヶ月以内に行わなければならないところが多いです。
解約予告をするとともに、原状回復工事について、旧オフィスの管理会社に確認しておきます。
2ヶ月目には、オフィス移転のプロジェクトチームを結成しましょう。この段階で具体的に誰が何を担当するのかはっきりと決まります。
そして、旧オフィスの原状回復工事の見積もりを済ませるのもこの段階です。
3ヶ月目には、新オフィスのおおまかなレイアウトを完成させておきましょう。
旧オフィスの原状回復工事の打ち合わせなども行います。
4ヶ月目にはレイアウトを具体的に決定し、内装工事を発注します。
この段階で什器等は新オフィスに持って行くものと移転を機に廃棄するものに分けておきましょう。
5ヶ月目に入ったら、旧オフィスの原状回復工事の発注を行います。
新オフィスで使用する電話回線やインターネット回線の手続きも済ませておきましょう。
新電話番号を決定し、挨拶状なども作成しておきます。
1ヶ月前になると新オフィスの内装工事や空調、電源などの工事が開始されます。
社員証の再発行などもこの段階で済ませておきましょう。官公庁への書類提出や取引先への連絡も必要です。
最後に什器等を搬入し、新オフィスが使える状態になります。
そして、旧オフィスの原状回復工事が終わり、管理会社に引き渡して完了です。
作業効率化のカギは同時進行?役割分担をして作業効率を上げよう!
さらなる作業効率化を図るには、社内で役割分担を行いましょう。
事務所移転は移転先探しから始まり、オフィスの計画、予算の設定、スケジュールの調整…通常業務を行いながら移転のプロジェクトを進めるのは本当に大変です。
関連する業者は、内装工事業者、運送業者、電話業者、電気工事業者、OA機器業者、家具販売店、…と数多く、調整作業には多大な時間が必要です。
そんなお悩みを解決するには、様々な煩雑な手続きを分担分けして行いましょう。
オフィス移転でポイントになるのは、まずはプロジェクトチームを結成することです。
チームごとにオフィス移転スケジュールに沿ってそれぞれの役割を決め、同時進行で作業を進めていきましょう。
物件選定と平行して、現オフィスの問題点の抽出や新オフィスのコンセプト策定、設計会社・施工会社の選定、現オフィスの解約予告など様々ありますが、同時に進めていかなくてはいけません。
事前に、役割分担を行うことで同時進行にタスクを進めることができ、それぞれ分担された役割に集中することで質の高い仕事が可能です。
役割分担をする際には、新オフィスに関する仕事と旧オフィスに関する仕事、取引先への連絡や官公庁での手続きなど社外への連絡や手続き、社員証や名刺、帳簿類など社内のことに関する仕事に分けます。
従業員20人程度の会社であれば、5人ずつ割り振るとちょうど良いでしょう。
社内のことに関する仕事は他の3つと比べてやややることが少なめであるため、1人減らしても大丈夫なようなら、新オフィスに関する仕事か旧オフィスに関する仕事を1人増やすと良いです。
同時進行で行う中で忘れてはいけないのが、各担当者の連携でしょう。
チームリーダーを置いて全体を把握しながら、ミーティング等で情報共有を図ることをオススメします。
どうしても通常業務で忙しいなどの理由があり、プロジェクトチームを結成することができない場合、物件選定から引越しや原状回復までを一括で請け負ってくれるプロに依頼するのも、失敗しない効率的な方法のひとつです。
事前準備に成功!作業時間短縮によってどんなメリットがある?
事前準備がうまくいき、オフィス移転業務に割く時間を短縮できれば、通常業務の時間が確保できます。
つまり、企業の売り上げアップに繋げられる時間が増えるといったメリットがあるということです。
また、時間短縮のため社員みんなが一丸となり協力すれば、その過程で以前より良い人間関係が社内で構築されるのも事前準備を行うメリットといえます。
作業時間が短縮できれば残業も短くなり休日出勤なども減るので、社員にとって負担が軽くなるでしょう。
会社にとっても、時間外労働手当や休日出勤手当などの人件費がかからなくて済む点が大きなメリットです。
また、綿密な計画を立てて作業を行っても、計画通りにいかないことが稀にあります。
ギリギリのスケジュールで行っていると、計画が遅れてしまうでしょう。しかし、作業時間を短縮してある程度余裕を持って行っていれば挽回可能です。
少し上手くいかない点があったとしても、移転完了の日程が遅れないで済みます。
まとめ
大規模オフィスの引越しの場合、準備次第で大幅に時間短縮することができます。
「シミュレーションをしておく」「プロジェクトチームを組む」「チームリーダーを置く」ことによって、作業効率は非常に良くなるはずです。
移転を機に、社員の団結力が高まり、通常業務においても社内連携がスムーズにいくようになるといったメリットもあるでしょう。