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新居ではじめて犬や猫と暮らすなら?知っておきたい費用や準備について

新居で新生活を始めるにあたって、動物と暮らしたいと考えている人もいるはず。そこで、犬や猫を中心に動物保護を行なっている保護団体「スクウ」の甲本永久さんにお話を聞いてきました!

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猫や犬と暮らすときに必要なこと

ー1Kや1Rでも、猫や犬は飼えますか?

甲本さん「猫は縦運動が主なので、キャットタワーを立てるスペースがあれば大丈夫です。犬の場合、本来は寝るスペースとして体にあったケージがあれば大丈夫なのですが、たとえ小型犬であっても、室内での運動と屋外での運動は質が違うので散歩は必ずしてくださいね。また、当たり前ですが、ペット不可の物件での飼育は絶対にNGです」

ーバレなければいいという問題ではないですもんね。

甲本さん「吠え声の対策などで済むと考えている人もいると思いますが、動物アレルギーの人などが住んでいる場合もあります。どんな理由からトラブルが起こるかわからないので、ルールは守るべきです。また、問題になって、手放さなくてはいけなくなったとき、引き取り手が見つからず捨ててしまったり、保健所に連れて行くという人も、悲しいことにいるんです…」

ーそれはひどいですね…。では、ペット可の物件で犬や猫と暮らすとき、まず必要なものを教えてください。

甲本さん「空調がついた部屋と、いつでもきれいな水を飲むことができる環境がマストです。そして、トイレのほか、犬ならケージ、猫ならキャットタワーや爪とぎなど、必要なものは異なりますが、主な消耗品としてはフード、ペットシーツ(猫砂)、おやつ類など。

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ー初期費用としては?

甲本さん「犬はサイズによって変わりますが2万円〜5万円、猫は1万円〜が目安ですね」

ーあとは、消耗品の出費を考えていれば大丈夫ですか?

甲本さん「それだけではなく、病院にかかるお金を把握しておいてください。ワクチンなど、定期的に必要になるお金もあれば、思わぬ病気になってしまって急に大金が必要になることもあります」

忘れがちな医療費に注意

ー確かに医療費は忘れがちです。でも、ペット保険を使うこともできますよね?

甲本さん「月額の支払いで保険適応分の負担をしてもらえるので入っていた方が安心ではありますが、条件は会社によってさまざまです。よく吟味して、ベストだと思うプランを見つけてください。ただし保険適用外の場合もあるので、ある程度の蓄えは必要です。例えばチワワの誤飲で開腹手術をすることになり、実費で100万円用意しなければならなかったという実例もあります」

ー人間よりも医療費がかかる覚悟が必要なんですね。ちなみに、家を空けることもあると思うのですが、ペットホテルとペットシッターはどう違うんですか?

甲本さん「ペットホテルは基本的にケージ内で過ごすことになります。ケージの外で遊ぶ時間があったり、オプションでお散歩をつけることができるホテルもありますが、普段部屋の中で自由に遊ぶことの多い猫や環境の変化に弱い子の場合は、自宅にきて世話をしてくれるペットシッターがおすすめです。また、近くに友人や身内などが住んでいる場合は、そういう頼れる人にお願いして、フードをあげたり様子をみてもらうのもいいと思います」

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ー普段から遊びにきてくれる人がいるなら、動物側からしても安心できますね。あと、しつけのしやすさは、種類によって違うんですか?

甲本さん「品種だけでなく、月齢・個体によっても違います。1歳未満の子犬を飼うのであれば、人間の何倍ものスピードで成長するので、この期間にいかに時間をかけて関わることができるかが重要になりますね。例えば希望の犬種が決まっている場合は、信頼できるブリーダーから合いそうな子犬を購入して、自分でしつけをするという方法もあります。また、保護犬の場合は団体の方で、ある程度のしつけを済ませている場合もあります」

ーしつけが済んでいるなら、初めてでも安心ですね。

甲本さん「保護動物には成犬・成猫などもいて、そういう子たちは性格が把握できている場合も多く、極端にサイズが変わることもないので、子犬や子猫から飼うのが不安なときに選択肢の一つとして考えていただけたらうれしいです」

ー保護団体から譲ってもらうにはどうしたらいいですか?

甲本さん「『スクウ』の場合は動物が健康的に暮らせるかどうかで判断しているので、かなり間口を広く設けていますが、団体によっては一人暮らしNGなど、厳しい制限があるところも。まずは問い合わせて条件に合うか判断する必要があります」

ーそのほか、初めて動物と暮らすうえで知っておいた方がいいことはありますか?

甲本さん「迎え入れる際に、動物との楽しく充実した生活を想像してほしいのはもちろんですが、忘れないでほしいのは死別するときのこと。自分に万が一のことがあったとき、取り残された動物たちが放置されないように、家族や友達に伝えておいたり、自宅の動物を保護してもらえるように情報を書いた紙などを持ち歩いている人もいます。また、動物の手術や延命治療の判断は人間よりもシビアです。冷静な判断をするためには、そのときが来る前にどこまでの治療をするか線引きしておく必要があります。

ー甲本さん、ありがとうございました!

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新居で動物と暮らすことを考えているなら「かわいい」という気持ちだけでなく、命を預かるという自覚をもつことも必要。それをふまえて、愛犬や愛猫との楽しい生活を過ごしてくださいね!