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オフィス移転で節税するポイントを解説!支出をメリットに変える方法は?

電卓を使用する男性

決算時に節税目的で事務所移転をおこなう企業が増えています。

せっかく節税するのであれば、より節税になるようにしたいと思うはずです。

知らないだけで、せっかく節税に利用できたものを、そのまま申告してしまってはもったいない!

損をしない節税ポイントをご紹介します。

決算前のオフィス移転で節税ができる理由

オフィス移転にともなう支出の中には、節税として計上できるものが多く、税制上の優遇が受けられます。なかでも旧事務所に関係する費用は、大きな節税になりやすいです。

まずは、節税の第一歩として固定資産台帳の見直しを行いましょう。不用品を処分するために業者に払う廃棄費用は、全額費用計上が可能です。

固定資産台帳の見直し中に忘れがちになるのは、新しいオフィスに持っていかない固定資産に対しての「除却損の計上」です。

例えば、オフィス移転を機に古いPCを処分して新しいPCを購入する場合、今まで使用していたPCが固定資産台帳に記載されていれば、処分のときに「固定資産除却損」として計上できるのです。

このほかにも、原状回復費用や事務所礼金は計上できますが、新事務所に関するものは節税にならないものも数多くあります

経費で落とせるからといって、余計なものまで購入すると支出だけが膨らんでしまうので注意が必要です。

事務所移転で節税となるもの!

事務所移転の際に、節税として利用できるものをご紹介します。

もし決算前に移転を検討されている人は、ぜひ参考にされてください。

「これは節税!」事務所の節税仕分け

1. 原状回復費用…入居時に支払った保証金から差し引かれます。これは全額費用計上が可能です。ちなみに、返却された保証金は利益ではないので、課税されません。

2. 廃棄費用…書類などを業者に廃棄してもらう場合、全額費用計上が可能です。

3. 固定資産除却損…会社の資産をしていたPCを処分する場合、固定資産台帳に記載することで、除却損として費用計上することができます。

4. 事務所の礼金…帳簿価額を全額費用計上ができます。

5. 引っ越し費用…全額費用計上ができます。

6. 引っ越し後の慰労会費用(社会的に妥当な金額)…全額費用計上が可能です。

7. 新規事務所契約に伴う仲介手数料…全額費用計上が可能です。

事務所の備品や看板など合わせて30万円未満の資産購入費用…資本金が1億円以下の青色申告書を提出する中小企業であれば全額費用計上ができます。

事務所移転で節税とならないもの!

1. 保証金…保証金は将来変換される可能性があるので、資産に計上することになり費用にはなりません。将来の返金がない部分については、礼金として5年間の平均等償却になります。

2. 新事務所の家賃…当期に費用を計上できる部分を確認しておく必要があります。

3. 内装工事・間仕切り工事…これらは修繕費として勘違いされている人が多いですが、税務上においては資産となり、減価償却を通じて費用化する根拠となっています。

4. 30万円以上の新事務所の備品や家具の購入についても、資産計上となります。

企業の節税は「損金を増やす」と「控除の活用」がポイント

企業の節税対策には、「損金を増やす」「控除を活用する」のふたつの柱があります。税務の仕組みとはじめ、何が節税につながるのかを理解して取り組むことが大切です。

損金とは

損金とは、事業を行ううえで必要な経費を指します。計上できる経費が大きいほど、課税所得を減らすことが可能です。

とはいえ、何でも損金として認められるわけではないため注意する必要があります。正しい理解のもとオフィス移転にかかる費用を計上して、法人税を節税しましょう。

控除とは

控除とは、所得から決まった項目を差し引くことです。控除の対象になるものを正確に把握し差し引くことで、課税所得を減らせます。

特別償却や特別控除(特別税額控除)を活用すれば、より税制上の優遇が受けられるようになり、法人税の負担を減らせるようになるでしょう。

オフィス移転で節税するときの注意点

節税をするには、税務の仕組みを理解することはもちろん、適切な納税を行うことが必須です。不正や認められている範囲を超えてしまうと脱税とみなされ、ペナルティが課せられます。

しかし、正しい節税対策を行えば、その分資金が手元に残り、安定した経営をすることが可能です。

よく勘違いされているのが、節税をするために必要のない支出をすることが挙げられます。支出を増やせば納税額は減りますが、当然手元の資金も減ってしまうのです。また、利益を圧縮することで銀行からの評価も下がり、必要なときに融資が受けられなくなる可能性もあります。

良い経営を続けるのであれば、必要のない支出を無理に増やすという考え方はNGです。正しい節税を心がけて、確実な税申告と納税を行うようにしましょう。

まとめ

せっかく事務所を移転するのであれば、節税になるようにしたいと考える方も多いと思います。

しかし、控除になるものならないものを把握しておかなければ、節税対策に効果が出ません。

効果的な節税対策のためにも、移転をする前に「何が費用計上」できるのかを確認しておくようにしましょう。