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小規模オフィスの引越しに業者は必要?メリットや選び方を解説

梱包をする女性

小規模オフィス(30坪以内)の移転となると、規模が小さいので自分たちの力だけでも可能だと思い、コストを節約して業者に頼らない場合があります。

でも実は、自分たちでできると思って、いざやってみると必要以上に大変だったと気づき「こんなことだったらプロに依頼しておけばよかった・・・」と後で後悔してしまうことは、よくある話です。

あなたのオフィス引越しでもそんな後悔が起こらないように、業者に依頼するメリットと業者選びのポイント、注意事項について紹介します。

小規模オフィスの引越しは業者に依頼すべき?

小規模のオフィスであれば、自社のリソースだけでも引越しは可能です。この場合、業者への依頼費用がかからないので、移転コストを抑えられます。

しかし、やはりオフィスの引越しは、業者へ依頼したほうが良いでしょう。

通常業務と両立しながら、オフィス・事務所移転作業を行うことは、めんどうな作業が多くとても大変です。

自分たちで引越し作業を済まそうと計画している途中でも相談に乗ってもらえます。もちろん、プロの引越し業者に大変な作業だけ頼むこともできるので、お見積もりだけでもとってみることをオススメいたします。

価格がすべてではありませんが、引越し業者の中には作業の質を落とさずに比較的安い費用で、オフィス・事務所移転の作業をサポートしてくれる業者もあります。そんな業者に出会えたら、コストを抑えたい小規模オフィスにとっても心強い味方になります。

小規模オフィスの引越しを業者に依頼するメリット

オフィスの引越しを業者に依頼するメリットは、自社で対応が難しい作業をプロに任せられることです。ここでは、業者に依頼するメリットを4つ紹介します。

大型家具の搬入・搬出がスムーズにすすむ

これは想像しやすいと思いますが、大型家具の搬入搬出はとても大変な作業です。

ロッカーや机など、重量のあるオフィス用品はとても多いので、自分たちだけで動かそうとすると予定していた時間よりはるかに多くの時間がかかってしまう可能性があります。

デスクやスチール棚、来客用のソファーなど、搬入・搬出の苦戦が想定される大型家具は多々あります。

簡単には運搬できないような、これらの大型家具は分解したり、折りたたんだりする必要があるので、「運ぶ」前の作業にも時間がかかってきます。長年使ったデスクやスチール棚ほど、馴染んでいるネジなどの部品を外すのも一苦労。外したネジだって紛失しないように管理することも必要になってきます。

プロの引越し業者に依頼すれば、そういったことがすべてスムーズに行ってもらえるでしょう。

家具を組み立てる,分解する

また、搬入搬出の前に必要な荷物の梱包作業は引越し前日までに完了していなければなりません。

この梱包作業もプロの引越し業者に頼めば移転日の1週間前には、業者から段ボールやエアパッキンの梱包資材を届けてもらえるので、とても便利です。

スムーズに作業を進めるには、搬入搬出時に荷物を把握しておくことも重要です。オフィスにある机やキャビネット、大型の什器などを梱包後、新オフィスのレイアウトに合わせて番号を振っておくと引越し当日、引越し業者や従業員が所定の位置に搬入することができるので、大型家具の大渋滞で搬入時間に予定外の時間がかかるのを防ぐことにつながります。

また、大きなオフィスに移転する場合、新たに家具を購入する場合もありますよね?

その際の家具の組み立て時間もしっかりと事前に見積もっておきましょう。大型になるほど構成部品も増えたり、思いのほか時間がかかったりします。

自宅でDIYをする人なら経験があるかもしれませんが、一見、簡単そうなカラーボックスでも、いざ組み立て作業を行うと約30分〜40分ほど時間がかかってしまう場合もあります。

このことも踏まえて、既存の家具の運搬だけでなく、新しい家具についても考慮して、搬入・搬出のことを計画しましょう。

最適なデスクの配置とレイアウトを提案してもらえる

荷物の搬出時はダンボール類から運んでいき、搬入時は什器などから運ぶ順になるでしょう。

したがって、引越し作業の事前準備としては、搬出しやすい位置にダンボールをまとめておくと効率的です。

搬入時は奥に設置するものから順に入れていきましょう。

業者に依頼すると、搬入・搬出はもちろん、移転に関する手続きや段取り、効率的なオフィス・レイアウトまで提案してもらえるでしょう。

オフィスの広さで変わってきますが、自分たちでやる場合よりも時間はかからず、きれいにレイアウトしてもらえるので、業者に頼んだほうが結果、お得になる可能性が高くなるでしょう。

経験豊富なプロの意見も聞きながらデスクを配置すると、あなたが考えていた以上に効率的で仕事にしやすいオフィス・レイアウトになるはずです。

プロの養生(ようじょう)で安全に引っ越せる

引越しで養生(ようじょう)といえば、物を運ぶときに壁や床を傷付けないための処置のことをいいます。

もし、養生をしないで引越しすると、荷物を運ぶときに荷物を床や壁に当ててしまい、荷物だけでなく床や壁まで破損してしまう恐れがあります。

養生作業は自分たちでやろうと思っても、目的に合った養生資材を用意できなかったり、養生の過不足があるとかえって費用がかかったり、養生の目的を果たさないことにもつながります。養生テープを貼るだけでも、設置場所は広範囲に至るので自分たちで実施するのはとても大変です。

地味に見える養生作業をしっかり行いトラブルを避けようとするのがプロの仕事。もちろん、プロの引越し業者は養生シート、ボード、布、テープなどの養生資材を万全に準備しています。

引越し業者に任せておけば、手慣れた作業で養生がしてもらえるため、万が一荷物をぶつけることがあったとしても破損の心配はありません。

建物にキズや汚れがつかないように養生されているので移転時、建物に損害を加えてしまうリスクを少なくすることが可能です。

セキュリティ対策も万全

さて、これまで見てきた引越しする上で、特に大変な3つの作業(大型家具の搬入・搬出、オフィス・レイアウト、養生)は物理的な作業でした。でも物理的な作業以外にも、実はそれ以上に重要な作業があります。

それは、セキュリティ対策です。

セキュリティ対策に失敗してしまったら取り返しがつかないくらいに、会社にダメージを与えてしまう可能性があります。

今の時代、一度でも情報漏えいしてしまうことで、大変な事態に発展してしまいます。

こうなってしまえば、オフィス・事務所の移転どころの話ではありません。

お客様や社会の信用を失ってしまいますし、今後の業績に悪い影響を与えてしまう恐れがあります。

特に、あなたの会社がたくさんの顧客情報を管理していて、引越しの際に大事な顧客情報を紛失してしまった場合、「ついつい、うっかり」では済まされなくなる事態に発展してしまいます。

「安物買いの銭失い」という言葉が昔からあるように、なんでもかんでも費用を節約することを基準に行動してし過ぎると、会社にとってかけがいのない資産を失うことになるリスクが増大します。

お金は稼いで取り戻すことができますが、顧客や市場、社会からの信用と信頼は一度失ったら取り戻すのが本当に大変です。今のネット社会では、悪い情報ほど瞬く間に拡散して、立ち直れないほどのダメージを受けた事例は数多くあります。だから情報漏えいが起こらないようにセキュリティ対策にも細心の注意を払いましょう。

セキュリティ対策の失敗が招いた事例については、セキュリティのソフトウェアを提供する会社であるノートンの記事が参考になります。この記事を参考にしながら自社にとってのリスクをしっかりと認識し、事前にその対策について考えておきましょう。

小規模オフィスで引越し業者を選ぶポイント

オフィスの引越しは、複雑な作業が必要となります。満足のいく引越しを実現させるためには、以下のポイントを踏まえて依頼する業者を決めましょう。

オフィス移転に対応している業者を選ぶ

前提として、オフィス移転を取り扱っており、実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。公式サイトや会社案内などで、オフィス移転への対応を明示しているか確認してください。

オフィス移転と住まいの引越しには、以下のように異なる点が多くあります。

  • 業務用の大型家具や重量のある什器の移動がある
  • 事務機器や精密機械の輸送・設置をともなう・オフィスビル高層階への移動がある
  • セキュリティ対策が必要とされる

これらの中には、住まいの引越し業者には対応できないこともあるうえ、実績の少ない業者では作業に漏れが生じるリスクがあります。そのため、オフィス移転の実績が豊富な業者を選ぶのがおすすめです。

サービスの内容を厳選する

オフィスの引越し業者の中には、荷物の移動のみならず、移転に関する各種サービスを提供している業者もあります。以下はその一例です。自社のニーズや課題を解決できる業者を選びましょう。

  • 移転スケジュールの作成・管理
  • オフィス・レイアウトの作成
  • オフィス家具や荷物、書類の梱包や設置
  • 電気配線・LAN工事や事務機器の設置
  • 原状回復工事
  • 物件の選定・紹介
  • 不用品の廃棄処理

ただし、便利だからと多くのサービスを利用するとコストが増大します。引越し費用を節約したい場合には、本当に必要なサービスのみに絞り込んで依頼しましょう。

小規模オフィス向けのービスを提供している引越し業者なら、不要なサービスを省いたプランもあります。自社に合ったプランを選ぶことで、無駄なコストを抑えられる可能性が高いです。

信頼できる業者を選ぶ

オフィスの引越しでは、企業秘密に関わる備品を運ぶこともあるため、業者の信用は大切です。会社概要や所在地、実績などが明確な業者に依頼することをおすすめします。

また、全日本トラック協会が認定する「引越安心マーク」も信頼性を判断する目安のひとつです。認定業者は、各種法令を遵守し適切な従業員教育を行っているなどの一定基準を満たしています。万が一トラブルが生じた場合でも誠実に対応してもらえるでしょう。

小規模オフィスの引越しを業者に依頼するときの注意点

オフィスの引越しは、小規模であっても費用が大きくなりがちです。業者に依頼する際は、以下の点に注意しておきましょう。

複数の業者から相見積もりを取る

コストを抑えるために、複数の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。1社だけでは提示料金が適正であるか判断できないため、複数社の料金比較は必須です。

このとき、見積もり書は内訳も確認してください。明細が書かれておらず「一式」と表記されている場合、あとから思わぬ追加費用が発生することがあります。一方、自社でも可能なことがプランに含まれており、割高になっているケースもあるでしょう。業者ごとのサービス内容を加味して料金を比較することが大切です。

なお、相見積もりの依頼は3~4社がベターです。数が多すぎると比較しにくくなり、かえって適切に判断できません。業者対応に要する時間も増えるので、注意しましょう。

自社で対応する範囲を明確にする

オフィスの引越しは、どこまでの範囲を業者に依頼するかによって費用が大きく異なります。

先述したように、依頼する範囲が広ければ手間を省けますが、その分費用は高くなります。利便性とコストのバランスを検討して自社で対応する範囲を明確にし、依頼する業務を絞り込みましょう。できるだけコストを抑えたいなら、自社でできないことのみを依頼するのがおすすめです。

移転スケジュールを打ち合わせておく

引越し業者との移転スケジュールの打ち合わせと共有は、オフィス移転を進めるうえで必須です。

オフィスの引越しでは複数の業者とやりとりが発生することで、予定通りに進まないことも珍しくありません。

オフィスを移転する企業が多い1~3月や9~12月ごろには、スケジュール調整の難易度が上がるだけでなく、費用が高くなる引越し業者もあるため注意しましょう。

コストを抑えながらスムーズに引越しを進めるには、繁忙期を避けるのもひとつの方法です。

オフィスの引越しが予定通りに進まないと業務に支障をきたしかねません。また、移転元の退去が遅れてしまうと、余計な費用が発生するので注意が必要です。自社と業者、お互いにとって無理のないスケジュールで移転を計画・実施しましょう。

まとめ

結論としては、自分たちの力で引越し作業は行うことは可能ですが、これまで見てきたような下記の作業、

  • 大型家具の搬入・搬出
  • デスクの配置とレイアウト
  • 養生(ようじょう)

を自分たちの力で行うことは相当に大変なので、小規模オフィスであってもやはり、引越し会社に相談することがベストだと思います。

また、セキュリティ対策は絶対にプロに任せましょう。そこだけは絶対に失敗が許されません。その場のコストを抑えるだけでなく、未来のコスト発生にも注意して、安全で安心な引越しを行っていきましょう。