オフィス移転をする際には、旧オフィスの現状回復工事を行う必要があります。
賃貸マンションなどでも退去時に現状回復義務がありますが、オフィスの場合にはマンションとは現状回復義務の内容が異なる点が多いです。
ここではオフィス退去時の現状回復工事の種類と費用について解説していきます。
現状回復工事の種類
レイアウトとして設置したものを撤去する
賃貸オフィスは間仕切りなどを設置して個室を作ったり、部署事に区切ったりしているケースが多いです。
壁や天井などに装飾を施しているところもあり、オフィスによって様々です。
レイアウトとして設置しているものや、内装工事で取り付けたものを全て撤去します。
この点に関しては、賃貸住宅を退居するときと変わりません。
入居時には取り付けられていなかったものを撤去して元に戻します。
オフィスの場合には内壁に壁紙を貼っているところが多いですが、壁紙も剥がして入居時と同じ状態にしておかなければなりません。
自然消耗した分も対象
建物は長年使用していると壁や天井、床などが少しずつ劣化していきます。
マンションや借家など住宅として使用する物件の場合は、自然消耗の分まで現状回復を求められることはありませんがオフィスの場合は別です。
ほとんどの場合、賃貸オフィスで賃貸借契約により自然消耗した分の現状回復費用も借主に負担させています。
床のクロス張り替えや天井の塗装、照明器具の交換なども行わなければなりません。
オフィスの場合は住宅と異なり、使用方法が借主に予測し難いため住宅よりも現状回復義務の範囲が広めになっています。
現状回復工事の費用の相場
現状回復工事に費用は、オフィスによる差がかなり大きいです。
使い方によっても差が出てきます。
比較的規模の小さなオフィスなら1坪あたり2万円から3万円くらいを目安にするといいでしょう。
20坪くらいのオフィスなら50万円前後です。
広いオフィスやタワービルに入っているオフィスだと、1坪あたりの金額も高い傾向にあります。
概ね1坪あたり5万円を目安にするといいかもしれません。
内装に凝った装飾を施していると、もっと高くなってしまうこともあります。
業者に現状回復工事の見積もりを出すと、相場よりもやや高めの金額を提示されることが多いです。
相場と比べて高いと思ったら、交渉してみましょう。
オーナーから現状回復工事の業者を指定されていることもあるため、その場合には交渉も難しいかもしれないので注意が必要です。
まとめ
オフィス移転の際には何かと費用がかかりますが、旧オフィスの現状回復工事費用が大きな負担になります。
契約期間中に完了させなければならないこともあり、予算的にも日程的にもなるべく余裕を持ってオフィス移転するようにしましょう。