オフィスを移転するには、物件の規模や立地、オフィス家具の選定など、あらゆる準備が必要です。成功させるために最初にやるべきことは、コンセプトを決めることです。この記事では、オフィスコンセプトを決めるメリットや決め方から、成功事例やコンセプト決定後の移転の流れについて解説します。
この記事の内容
オフィスコンセプトの決定がオフィス移転成功につながる
オフィスコンセプトとは、会社が目指すビジョンや経営理念をもとにした理想のオフィスイメージのことです。オフィス移転にともなって内装のデザインやレイアウトを決める際は、このコンセプトを実現できることを目指します。
オフィスコンセプトに沿った空間づくりができれば、ブランドイメージを可視化させられるほか、理想のワークスタイルを体現することにもつながります。オフィス移転によって企業のブランド価値を高め、従業員のエンゲージメントを向上させることができるでしょう。
オフィスコンセプトを決めるときの2つのコツ
オフィスコンセプトを決めるとき、ブランドイメージから考える方法と、現状の課題から決める方法の2つがあります。
会社のビジョンやイメージを意識する
まずは、会社のビジョンや顧客に持ってもらいたい自社のイメージを明確化させましょう。
例えば、旅行会社であれば、空をイメージしたり、海外都市を表現したりできます。事業に合ったコンセプトを設定することで、従業員はもちろん、来訪者へ企業ブランドを表現することができるでしょう。
ただし、1人の担当者に任せたり、トップダウンで決定したりすると、認識がずれるおそれがあります。決定の際は、移転プロジェクトのメンバー複数人でアイデアを出し合うのがおすすめです。
現オフィスの課題を洗い出す
オフィスコンセプトを考えるには、現オフィスの問題点を洗い出すことも欠かせません。
オフィスの課題には、大きく分けて以下の5つがあります。
- 空間:清潔感があるか、整理整頓ができているか など
- 環境:適度な明るさか、空調設備に不具合かないか、騒音がないか など
- 安全:避難経路が確保できているか、導線が複雑になってないか など
- スペース:会議室の広さは最適か、集中できるスペースがあるか、リフレッシュスペースがあるか など
- 備品:机の高さや広さは最適か、椅子の座り心地は良いか、収納家具の大きさは最適か など
洗い出しには経営者側だけでなく、社員側の意見にも耳を傾けることが必要です。そうして集まった問題点から、新オフィスで実現すべきコンセプトが明らかになります。
また、「クリエイティブオフィス」の考え方も重要です。
クリエイティブオフィスとは、経済産業省が推奨する考え方で、知的想像行動を誘発し組織の創造性を最大限に発揮できる空間づくりのことをいいます。
近年進んでいるリフレッシュスペースの設置やICTツールの導入はこの考え方に基づいたものです。
【事例】オフィスコンセプト3選
ここからは、オフィスコンセプトに沿って空間設計を行った企業事例を紹介します。
自社のオフィスコンセプトを決定する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
「働くというより話そう」:生産性の向上
株式会社ネットプロテクションズホールディングスのオフィスは、「働くというより話そう」がコンセプトです。
フリーアドレスの導入やコミュニケーションを重視した空間設計を行っています。
フリーアドレスは、固定席を設定せず、自分で好きな場所で仕事ができるワークスタイルです。オフィススペースの有効活用につながり、より効率的なオフィス空間の使い方が可能になります。
また、部署を超えたやりとりがしやすくなります。従業員同士の意見交換が活発化すれば、新たなアイデアも生まれやすくなるでしょう。イノベーションのきっかけづくりにつながるかもしれません。
「Game Park」:ブランドイメージの強化
ボードゲームの企画・開発を手掛ける株式会社MAGIのオフィスは、「Game Park」をコンセプトに掲げています。
公園のような緑豊富な明るい空間に、スケルトン天井や黒板を組み込んだ陳列棚などを設置。来訪者がわくわくできるような遊び心のあるオフィスで、企業の認知度向上やブランドイメージの強化を図っています。
「実験場」:社員のモチベーションアップ
デザイン会社である株式会社アジケは、オフィスコンセプトに「実験場」を掲げ、社員にとってオフィスで働くことの価値を見出せる場所としての空間設計がなされています。
気分やプロジェクトに応じて自由な場所で働けるフリーアドレス制はもちろん、アイディアを集める巨大なホワイトボードの壁やオープン空間、ゆるやかに仕切り作業スペースを確保できる家具などを導入。人が集まり会話やアイディアが自然に生まれる空間となっています。
【オフィス移転】オフィスコンセプトを決めてからの流れ
オフィスコンセプトが決定したあとは、それをもとにレイアウトやオフィス家具を決定していく必要があります。
ここからは、コンセプト決定後のオフィス移転の流れを紹介します。
物件の選定/旧オフィスの解約
策定したコンセプトをもとに、新オフィス物件の選定を行います。オフィス環境はもちろん、利便性に関わる立地や駅からの距離、周辺施設なども参考にしましょう。
新オフィスを決定したら、旧オフィスは家主や管理会社に解約通知を提出する必要があります。契約書で指定されている解約予告期間内に通知を行いましょう。あわせて原状回復に関する契約条件についても確認します。
詳しいスケジュールについては以下の記事を参考にしてください。
レイアウトの作成/各種工事会社への依頼
オフィスコンセプトに合わせて、レイアウトやスペース配置を考えます。
たとえば、コミュニケーションや自由な働き方を重視したいのであれば、既存のデスクではなくフリーアドレスのためのスペースが必要になります。集中できるスペースが求められる場合には、個室スペースが必要になるでしょう。
コミュニケーションの機会を増やしたいなら、カジュアルなミーティングスペースを設けるのも有効です。ファミレス席や半個室型のソファを設置するなどの方法があります。
レイアウトが決まったら、内装工事や電気・通信・空調などのインフラ設備の工事を専門の業者に依頼します。
引越し業者の選定/オフィス家具の買い替え
オフィス移転日の2ヶ月前までには、引越し業者の選定を済ませておく必要があります。引越しシーズンになると希望日の確保が難しくなりますので、早めに手配しましょう。
また、設計したレイアウトをふまえて不要になる家具は、処分か買い替えがおすすめです。
引越し
オフィス移転は、引越しが完了すれば終わりではありません。作業が済んだあとは、取引先や関係者へ連絡が必要です。移転の案内メールについては、以下の記事で解説しています。
また、法務局や税務署、社会保険事務所などへの各種届出も必要です。関係者への連絡が済んだら速やかに行いましょう。それぞれ提出期限が定められていますので、漏れや遅れがないように注意してください。
格安でサービス豊富なオフィス移転なら、スター引越センターがおすすめです。
配線工事のほか、OAフロアやパーテーション設置などの内装工事やレイアウトにも対応しています。移転にともない発生する不用品回収やOA機器リースなどの手配も可能ですので、お気軽にお問合せください。
まとめ
生産性や社員の働きやすさの向上など、オフィス移転の目的はさまざまでしょう。目的に叶うオフィス設計を行うには、オフィスコンセプトを決定し、それに沿って進めていくことがポイントです。自社のビジョンや顧客からのイメージを意識しながら、オフィスコンセプトを決定しましょう。
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